
【浅草観光】創業100年以上の老舗巡り。歴史を味わう一日満喫ルート
「はじめての浅草観光。見所がありすぎて行く場所が決められない・・・」
「浅草で丸一日楽しめる観光ルートが知りたい!」
「美味しいご飯を楽しんで、お土産もしっかりゲットしたい!」
有名な「雷門」や「仲見世通り」を始め、歴史を感じられる古き良きスポットから注目の最新スポットまで、数多くの見所がある人気の観光地「浅草」。丸一日かけて観光するなら、テーマを決めて巡るのがおすすめです。
人気の観光地は見所がありすぎて、どんな風に回ればいいのか迷ってしまいますよね。テーマを決めて巡ることでグッと深くそのエリアを楽しむことができます。
浅草の魅力は、何と言っても日本の下町の情緒を肌で感じられるところ。浅草には、創業100年を超える老舗の飲食店やお土産やさんが沢山あり、江戸の風情を今日まで伝えていることをご存知ですか?
そこで今回は〝歴史を伝える老舗巡り〟をテーマに、「浅草で100年以上営業している老舗の味を巡る一日満喫ルート」をご紹介します。
家族や友人、恋人、誰と訪れても発見がありそうな、浅草らしさと歴史を感じられるお店を厳選してご紹介します!
目次
今回巡るスポットを地図でチェック!
- A:江戸前天丼「天藤」
- B:抹茶ジェラート「壽々喜園」
- C:黒胡椒煎餅「壱番屋」
- D:佃煮「海老屋總本舗」
- E:どじょう料理屋「駒形どぜう」
【11:00】1902年創業の「天藤」で天丼ランチ
浅草老舗巡りの幕開きは、江戸前天丼ランチから。
都営浅草線「浅草駅」から徒歩8分。伝法院通りからつくばエクスプレス「浅草駅」にかけて100mほど続く「浅草六区通り」は、明治時代から浅草の娯楽地として賑わってきた、知る人ぞ知るディープなお店にも出会える穴場エリアです。
そんな「浅草六区」でホッピー通りの入り口付近にのれんを掲げているのが、1902年(明治35年)創業の天ぷら屋「天藤(てんとう)」。120年以上受け継がれてきた江戸の味を求め、今も多くの人が訪れる人気店です。

早速暖簾をくぐると真っ先に、香ばしい胡麻油の香りがやってきて食欲を刺激します。カウンター・テーブル合わせて15席ほどの小ぢんまりとした店内は、明るく清潔で気持ちの良い雰囲気。
天丼セットと単品の天ぷら中心のシンプルなメニューには「えび天丼」「かき揚げ天丼」などいくつか種類がありますが、天丼の価格はいずれも2,200円となっています(2019/11現在)。
- 天丼(2,200円)
- えび天丼(2,200円)
- かき揚げ天丼(2,200円)
- 天ぷら定食(2,200円)など
品数こそ多くないものの「なめこおろし」や「塩辛」など、思わず「これこれ!」と呟きたくなる小皿が取り揃えられた一品料理のラインナップに、お店への期待が高まります。

食欲をそそる、器からはみ出るほど大ぶりな天ぷらに舌鼓
天ぷら単品を注文して、一品料理をつまみながら瓶ビールを煽る・・・なんていうのもかなり魅力的ですが、今回は当初の目的である「天丼」「えび天丼」を注文。店内に飾ってあるサインを眺めながら、待つこと15分ほど・・・。
やってきました!

蓋つきの丼からはみ出す大ぶりな天ぷらに、わくわくが止まりません。「えび天丼」の蓋を開けると、大きな海老が6本も。色の濃いタレがたっぷりとかけられています。
何はともあれ、タレの絡まったえび天を一口・・・うまい!!
天ぷらと言えばサクサクしているイメージがありますが、天藤さんの天ぷらは、しっとりと厚みのある衣が特徴的。厚みがあると言っても、軽くふんわりとしているので全く重たくありません。
深みがあって濃厚、甘さの中にほろ苦さも感じられるタレは、天ぷらとの相性も、白米との相性も抜群です!
「天丼」には、キスの天ぷら、なすの天ぷら、かき揚げにえび天が2本。バラエティに富んだ豪華な具材を豪快にいただきます。

お新香とお味噌汁にアシストされてペロリ完食
箸休めにお新香と味噌汁を口に運ぶとタレのしみたお米が欲しくなり、お米を噛めばまた天ぷらが恋しくなる・・・幸福の無限ループです。
さらに、付け合わせのお新香はシャキシャキと歯ごたえがよく、程よい塩加減。赤だしのみそ汁の具はなめこ。どちらも非常に美味しかったです。
2,200円と贅沢なお値段ですが、味も素晴らしく、お店の方々の雰囲気も優しく、身も心も満足できる素敵なお店でした。ネタが切れ次第その日の営業を終了してしまうので、早めの時間に訪れるのがオススメです!

「天藤」の営業情報
- 店名:天藤(てんとう)
- 住所:東京都台東区浅草1丁目41-1
- アクセス:つくばEXP「浅草駅」徒歩2分、浅草線「浅草駅」徒歩9分
- 営業時間:10:30〜17:00(L.O.)
- 定休日:月曜日
【13:00】1848年創業のお茶屋さん「壽々喜園」
ランチの後は、デザートです。腹ごなしがてら伝法院の脇を抜け、花やしきを横目に浅草寺を通り過ぎ、散策すること7〜8分。
平日の昼間にも関わらず店の外まで行列ができている路面店が見えてきました。1848年(嘉永元年)創業のお茶屋さん「壽々喜園(すずきえん)」です。

世界一濃厚な抹茶ジェラートが楽しめる
「壽々喜園」では、選りすぐりの日本茶を購入できる他、お茶やアイスクリームをいただくことができます。
店内メニューはイートインのみ。シングルとダブル、カップとコーンが選べる14種類のアイスクリームが人気です。今回の目的は「壽々喜園」名物、濃さを7段階から選べる抹茶ジェラート!一番濃厚な7番は、世界で一番濃いんだとか。

抹茶ジェラートの他にも美味しそうなフレーバーが並びます。
- ほうじ茶ジェラート
- 黒ごまジェラート
- いちごジェラート
- 和紅茶ジェラート
- 玄米ジェラート
ショーケースの前まで来ると思わず目移りしてしまいますが、今回は目的を果たすべく、抹茶レベル真ん中の4番、そして世界一濃厚な7番の抹茶ジェラートを注文!

食べやすさもありながら本格的なお茶の風味を感じられる4番。一方の7番は、抹茶の苦味と深みをしっかり感じられるさすがの濃厚さです。
「7番ってどれくらい濃いの?食べられるかしら?」と不安に思うことなかれ。苦味はありますが甘味とよく調和して、抹茶本来の風味を感じながらも食べやすい上品なジェラートに仕上がっています。世界一濃厚な抹茶ジェラートを味わってみたいなら、トライしてみる価値ありですよ!
「壽々喜園」の営業情報
- 店名:壽々喜園(すずきえん)
- 住所:東京都台東区浅草3-4-3
- アクセス:各線「浅草駅」徒歩7分、スカイツリーシャトル「浅草寺北」停留所前
- 営業時間:10:00〜17:00
- 定休日:不定休
【15:00】1885年創業の煎餅屋さん「壱番屋」
さあ、ここから夕食の時間までは、江戸の風情を感じるお土産を探しに行きましょう。「壽々喜園」から都営「浅草駅」方面へ7〜8分ほど歩いて「仲見世通り」を目指します。
活気のある「仲見世通り」の中でも一際賑わいを見せている、1885年(明治18年)創業の「壱番屋(いちばんや)」。真っ赤な提灯が吊るされている軒先では焼きたてのお煎餅をいただくこともできる、老舗の煎餅店です。

「壱番屋」名物・ピリリと辛い黒胡椒煎餅
店内には様々な種類のお煎餅が並んでいますが、中でも人気なのは「黒胡椒煎餅」。某有名男性アイドルがテレビ番組で紹介したことで若い世代にもその名が知れ渡った、壱番屋の名物商品です。
硬めのしょうゆ煎餅にピリリと辛い黒胡椒がたっぷり絡められた「黒胡椒煎餅」は、おつまみにもなりそうな濃いめの味付けで、ピリ辛好きの大人に特に喜ばれそうな一品です。
また、1枚の食べ応えがしっかりあるため、大人数に配れるお土産を探している人にもオススメです。

真っ赤な「雷門」パッケージが浅草らしい
「壱番屋」の黒胡椒煎餅の魅力は味だけではありません。
籠文字で「雷門」と描かれた真っ赤な紙のパッケージは、仲見世通りの活気をそのまま持って帰れそうな力強いデザイン。手提げ袋や個包装の袋にも浅草の粋な雰囲気が表現されているので、喜ばれること間違いなしです。

大袋タイプの価格は以下のようになっています(2019/11現在)。
- 5枚入り 400円
- 11枚入り 800円
「壱番屋」営業情報
- 店名:壱番屋(いちばんや)
- 住所:東京都台東区浅草1-31-1
- アクセス:各線「浅草駅」徒歩3分
- 営業時間:8:00〜19:00
- 定休日:年中無休
仲見世通りは見所たっぷり!

仲見世通りは、浅草の代名詞とも言える有名なお土産ストリート。あまりにも色々なお店があって「選択肢がありすぎて迷ってしまう・・・」なんていうこともしばしば。確実にお土産をゲットしたいのなら、行きたい店に当たりを付けておきましょう。
しかし、もちろんぶらぶらアテもなく散策するのもこの通りの楽しみ方!
行きたいお店をチェックしつつ、夕食までの時間を調節しがてらゆっくり一つ一つのお店を見ていくのがおすすめです。
【16:00】1869年創業・佃煮の老舗「海老屋總本舗」
仲見世通りを満喫したら、隅田川方面へ歩くこと5分ほど。隅田川を眺めながら吾妻橋を渡ると、アサヒビルタワーの向かいにうぐいす色の落ち着いた佇まいの建物が見えてきます。
このお店は、1869年(明治2年)創業の「海老屋總本舗」。お歳暮やお中元、きちんとした手土産を送りたいときにも最適な「江戸前佃煮」を購入することができる、老舗の佃煮やさんです。

選ぶのも楽しい食べきりサイズの佃煮がおすすめ!
店内に入ると、大きなガラス張りのショーケースの中に様々佃煮が並んでいます。どれも美味しそうで目移りしてしまいますが、お店の方によると、人気の味は「若煮たらこ佃煮」「あさり佃煮」「細切昆布」だそう。
量り売りや贈答用の外箱入りのものなど目的に合わせて様々なサイズを選べる中で、ミニ佃煮「味彩」は、食べきりサイズの佃煮を1つ216円〜というお手頃価格で購入できる人気のシリーズです。
好きな組み合わせで外箱に入れてもらうこともできるため、きちんとした感じを出したいときにもぴったりです。(外箱は有料)。

葛飾北斎「東都浅草本願寺」がプリントされた紙袋
「海老屋總本舗」の紙袋の両面には、葛飾北斎の「東都浅草本願寺」と「神奈川沖波裏」がプリントされています。地の色は店舗の建物と同じうぐいす色。
他にない上品なデザインで、ちょっと丁寧なお土産を持参したいときにも自信を持って手渡すことができそうです。

「海老屋總本舗」直営店の営業情報
- 店名:海老屋總本舗(えびやそうほんぽ)
- 住所:東京都墨田区吾妻橋1-15-5
- アクセス:各線「浅草駅」徒歩7分、浅草線「本所吾妻橋駅」A3出口徒歩3分
- 営業時間:9:00〜18:00
- 定休日:1月1日
浅草に来たら吾妻橋も満喫したい!
今回は訪れませんでしたが「海老屋總本舗」の目の前にかかる吾妻橋付近にも観光スポットが色々あります。水上バスに乗ったりアサヒビールタワーを観光するのもおすすめですよ。

【17:30】1801年創業のどじょう料理屋「駒形どぜう」
日が暮れてくると、昼間とはまた違った顔を見せる浅草。ライトアップされた趣ある景色も楽しみながら、夕食に向かいましょう。
浅草老舗巡りの最後を飾るのは、1801年(享和元年)創業の「駒形どぜう」。江戸の庶民の味である「どじょう料理」を楽しむことができる名店です。
江戸の雰囲気がそのまま残っているかのような店構えに、お店に入る前からタイムトリップしてきたかのような気分を味わえます。

1階の入れ込み席は座敷に座布団、食事を載せるための長い木板が敷かれていて、夫婦やカップル、常連とおぼしきおじさんグループなど、多くのお客さんが思い思いの時間を過ごしていてとても良い雰囲気です。
初めて行くなら1階席がおすすめですが、2階にはテーブル席もあるのでご心配なく。荷物は縁側のカゴに預けて、ひとまず瓶ビール(アサヒ)で乾杯です!

看板メニュー「どぜう鍋」で江戸の味を楽しむ
まずは、「駒形どぜう」の看板メニュー「どぜう鍋」を注文。薄い鉄の鍋に敷き詰められたどじょうを割り下で煮込んでいただく、こちらのお店の看板メニューです。鍋は単品でも注文できる他、各種定食にも付いてきます。
待つこと5分ほど。生きたまま酒に漬けられじっくりと煮込まれたどじょうが、薄い鉄なべに載せられてやってきました。

ぎゅうぎゅうに敷き詰められたどじょう。
「ごぼうはいりますか?」と聞かれ、迷いつつも「お願いします」と答えたところ、山盛りのささがきごぼうも一緒にやってきました(有料)。
ネギも一緒にどじょうの上に盛り付け、待つこと数分・・・

初めてのどじょうは、うなぎの白焼きのようなふわっとした食感。脂も乗っていて、ご飯にもお酒にも合うお味でした。食べれば食べるほどクセになります!
うまみたっぷりのくじら料理も魅力的
実は「駒形どぜう」でどじょう料理に勝るとも劣らない人気を誇っているのが「くじら料理」です。
- さらしくじら(1,200円)
- くじら竜田揚げ(1,200円)
- くじらなべ(1,750円)など
くじらもどじょうと同様になかなか口にする機会のない食べ物ですが「駒形どぜう」では様々な調理方法でくじらの味を楽しむことができます。
今回は、期間限定の「くじら刺し(1,800円)」を注文してみました。
1,800円で、出てきたのは1切れ。かなり贅沢!と思いましたが、1枚口に運んでみて納得。
味も食感もものすごく濃い!噛むたびうまみが口いっぱいに広がります。これは少量で大満足できるわけですね。お酒との相性は言わずもがな、最高でした・・・。

創業200年の老舗というと敷居が高そうですが、若いスタッフさんを中心に明るく親切に接客していただいて、初めて訪れたにも関わらず楽しくくつろぐことができました!
「駒形どぜう」営業情報
- 店名:駒形どぜう
- 住所:東京都台東区駒形1-7-12
- アクセス:浅草線「浅草駅」A1 徒歩1〜2分
- 営業時間:11:00〜21:00(L.O.)
- 定休日:年中無休
まとめ
いかがでしたでしょうか。
浅草老舗巡り、気になるお店は見つけられましたか?
浅草には古き良き下町の魅力を感じられるお店がたくさんあります。ぜひ浅草の街並みと合わせて、江戸から現代に伝わる味を楽しんでみて下さいね!